2025.02.02

さらえるキッチン2025冬開催しました

2025年2月1日土、さらえるキッチンを開催しました。さらえるキッチンは当店が取り組んでいる食品ロス削減活動の一つです。青果流通の仕組みの中でどうしても行き場がなくなる野菜があります。食品ロス削減の目的は環境負荷軽減です。畑の規格外野菜は土に戻せますが、一度流通に乗った野菜は土に戻せません。行き場がなくなれば廃棄にするしかなく、ここで新しい循環を生み出すのが八百屋の使命と考え、いろいろな取組を進めています。ともすれば意識高い小難しいイベントをやりがちなのですが、さらえるキッチンはとにかく楽しくおいしく、みんなで料理してご飯食べようぜ!そしたら野菜いっぱい食べられるから!の一本槍で好評を頂いております。
今回も行き場がない野菜が参加者の楽しい料理のおかげで、素晴らしい献立の数々に!

今回は九条ねぎと白ネギが多め。
パクチーとトレビスも。難関は大蕪。

みんなで下ごしらえ

メキシコから参加。こういうレストランありそう。

難関の大蕪はさらえるキッチンのベストパートナー、フリーランス料理人のケイタさんにフライパンふってもらいました。

あれだけの野菜が、これだけの料理に!

九条ねぎは、牛すじとねぎ焼きに。

大蕪は、一度日本を旅してからイタリアの方へ旅する味わいに変身。

みんなで食卓を囲みます。7割は初めてご参加の方で、みんな最初は周囲を伺っていたのに。
料理をすれば一気に仲良くなれる。同じ釜の飯を食う、は最高のエンターテインメントです。

今回のゲストは、亀岡の米農家、八木くん。うっかり写真を取り忘れたのですが酒米の中でメーカーに納められない弾きの米を持ってきてくれて、普通に食べてもあんまり美味しくないけど焼き飯にするくらいならいけるんじゃ?ということで、焼きめしを作ってくれました。

このあとトークタイムに入り、八百屋と農家でクロストーク。食品ロスの実態についてお話しました。

・野菜の食品ロス削減ですぐに思いつく規格外野菜のレスキューは生産者としてはそこまで本意に思っていない(もちろん人による)土に還せるし。

・それより、商品として出荷したいきれいな野菜をしっかり食べて欲しい。

参加者からは米の価格高騰と備蓄米放出について質問が及びましたが、

・ただでさえ収量が落ちているのに、備蓄米放出によって米相場が下落したら農家の収入は激減してしまう。相場高でも農家やJAが暴利を取っているわけではなく、収入維持の為に相場が動かされているだけで農業というビジネスの維持のために理解して欲しい

という話を頂きました。短時間でも米、野菜の流通の実態がつかめるとても深い時間でしたね。

 

良いイベントのあとはみんななかなか帰ってくれないのですが笑、今回もみなさんなかなか帰らない笑

本当に全員が私に楽しかったです!また来ます!と行ってお帰りになられました。食べる人が一番偉い。さらえるキッチン、またやりますので次の機会も是非ご参加お待ちいたしております。